卓上遊戯創造館別館

ボードゲームの紹介等

質問に対する私なりの考え (前編)

stelmos2006-10-19

 
 今日は「焚書官の日常」というブログサイトを運営しておられるmutronixさんから頂いた質問を題材に書いてみたいと思います。








 (mutronixさんからの質問:10/14当ブログコメント欄より抜粋)
 stelmosさんは上のエントリを含めて、「マーケティング」「長期戦略」「販売価格」といった言葉で、販売店やメーカの取り組みに視点を向けられていると理解しております。差し障りがなければ教えていただきたいのですが、stelmosさんは、主にどのような人が、その「戦略」に乗ってボードゲームを買う、とお考えなのでしょうか。私にはそれがよくわかりません。


個人的には「マニアの次は一般家庭だ」というのは飛びすぎで、マニアの次は準マニア、その次は準々マニア…という感じで広がっていくのだと思ってます。

まず、「ボードゲーム」に対する玩具メーカー(特に大手)の「マーケティング戦略(特にプロモーション戦略)」について考えてみたいと思います。


現在、大手玩具メーカーは、ボードゲームの分野では、いままで蓄積してきたマーケティングノウハウがあまり通用しないので、少し戸惑っているのではないかと思います。


そもそも玩具メーカーは今まで特にPULL型のプロモーション戦略(マス媒体を利用して、大規模な広告宣伝を行い消費者の認知度と興味を高めて一気に販売する手法)を得意としていました。アニメや特撮のヒーロー等のキャラクター玩具等は正にその典型例です。


ところが、このPULL型のプロモーション戦略がボードゲームの分野ではあまり効果がないので、どうすれば良いか困っていると思います。例えば15秒30秒のCMを流しても、キャラクター玩具等と違い、消費者はボードゲームの内容を理解できないでしょう。


私はボードゲームに関してはもっとPUSH型の手法を使う必要があると思います。PUSH型の戦略とは、一般的に営業マンが顧客一人一人のニーズに対応する方法。これをボードゲームに当てはめるなら、体験プレイや対話等を通じて、お客さんのニーズにあう商品を勧めるという事です。


ところが、現在の大手玩具メーカーが流通のメインとしているのは量販店中心なので、このようなキメ細かい接客フォローは難しい。私も時々、量販店で商品内容に関する質問をしてみるが、まともに答えられる店員は少ない。この様な環境下では、内容を理解するのに手間がかかるボードゲームを販売していくのは難しいと思います。


ただし、このPUSH型の手法を忠実に実践して、一般の消費者(マニア以外の人々)にボードゲームを上手に販売している玩具店もあります。例えば、天王寺にある「キッズいわきパフ」と言う木製玩具のお店ですが、ここの店員は、ボードゲームに関する知識も豊富ですし、勧め方も上手です。じっくりとお客さんの話を聞いてから、その人に合いそうなゲームを体験プレイさせてくれます。


(今回のまとめ)
ボードゲームは置いているだけではなかなか売れない。売るためには、まず説明や体験プレイを通じて、お客さんにボードゲームの楽しさについて理解してもらう必要がある。
すなわち、PUSH型のプロモーション手法が重要である。


<追伸>
 今日は、とりあえずここまでです。「長期戦略」「価格」そして「どのような人が」という部分については、次回に書きたいと思います。


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