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ボードゲームの紹介等

パズルを使ってゲームを創ろう2


 前回は「ソーマキューブ」に早解きのルールを加えてゲームにしてみたが、今回は「シルエットパズル」を使用して、もう少しゲームとしての要素(ルール)を加えたものを考えて見る。シルエットパズルとは、様々な形のピースを組み合わせて、問題に書かれた図形を作るパズル。代表的なものとしては「タングラム」があるが、今回は匹見パズルコレクションの「デビルパズル」を使用してみた。


 「デビルパズル」とは、パズル界の巨匠、故・芦ヶ原伸行氏が監修した作品で、7つのピースを使って101の問題図形に挑戦するパズル。もともとは19世紀末にドイツではじめてつくられたアンカー・パズルの一種“KOBOLD”。ドイツ語の“KOBOLD”は、子鬼、妖精、いたずら者程度だが、シルエットパズルの中では最強の難しさなので、デビル(悪魔)にしたという。



<悪魔の影(タイトル)概要>
 「デビルパズル」を使ったゲーム。出題者と回答者にわかれてゲームは進行します。出題者は問題カードに書かれたタイトルの図形を制限時間内につくります。回答者は、その出題者が作った図形が何を表すのかを答えます。もし、解答した答えが正しい場合は、回答者と出題者の両方に得点が入ります。回答者はそれぞれ1回、回答する権利があります。だれも正解できなかった場合は、当然誰も得点は出来ません(出題者・回答者共に)。


 このゲームのミソは、制限時間内に問題が完成していない場合でも、その時点で作られている暫定的な図形をみて回答させるところ。少々、訳の分からない図形でも、回答者の想像力が上手く発揮されれば、正解にたどりつくことが可能である。これにより、ゲームは完全なパズルから少しパーティゲームっぽい雰囲気が生まれるのだ。


 前回紹介した「ソーマキューブ」のゲームより、もう少しゲームの要素を加える事によってよりゲームらしくなったのではないだろうか。さらに要素を加えるとパズルはゲームの中に完全に溶け込んでいく。そうすると「パズルを使用したゲーム」ではなく、今度は「パズル的要素のあるゲーム」になるのだ。


匹見パズル デビルパズル

匹見パズル デビルパズル