同人ゲームの今後
前述の「ヤポンブランド」の挑戦でも述べた様に、最近、日本人のボードゲーム作家が増えて来ている。毎年開催される「ゲームマーケット」では、多くの同人ゲームが発表されている。しかし同人ボードのゲームの多くは、いまだ手作業による少量限定販売のものがほとんどである。自宅カラープリンターでボードやカードを印刷し、手作業で裁断し、箱に詰めるという具合だ。
この方法は、プロトタイプ版や少数の見本を作る時には有効な手段だ。しかし、一定の数量以上を製造するには非効率的である。手作業による生産だと、せいぜい数百個程度が限界という所だろうか。これはすなわち同人ゲームの流通の限界も表している。裏を返すと同人ゲームは良作でも数百個しか世の中に流通しないと言う事である。
やはり、一般の玩具店や量販店のルートでボードゲームを販売してもらうには、大手玩具メーカーから発売しないと難しい。同人ブランドではせいぜい「メビウス」や「バネスト」等のコアなボードゲーム専門店で取り扱ってもらうのがやっとである。これでは実際、商売としては成り立たないだろう。数百個の売上げでは、開発コストを吸収して利益を出すのは難しい。なんとかしてこの限界を打ち破る事はできないだろうか。例えばコンポーネントのレベルを上げる事により、東急ハンズやキディランド等のホビーストアでも扱ってもらえれば、数千個単位まで販売数量が伸びるかもしれない。(つづく)
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