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ボードゲームの紹介等

アブストラクトゲームについて考える2


 一方、いま一つ詰めきれていないアブストラクトゲームもある。これらのゲームは、先手(後手)必勝である事が簡単に解明されたり、千日手に陥って対局が膠着してしまう等と言う欠陥が発覚するケースがある。例えば子供の時によく遊んだ「マルペケ(三目ならべ)」は互いに最善を尽くした場合、必ず引き分けになる(私自身がそれを解明した訳ではありませんが、解明された手順は比較的簡単に覚えられます)。こうなってしまうとゲームとしては破綻してしまうのである。


しかしながらごく稀に、傑出したアブストラクトゲームが誕生するのも事実である。具体的には、私もよくプレイする「ブロックス」(ビバリー)は数少ないその一つである。1〜5つの正方形で構成されるピースを、角と角が接するように配置するだけの単純なルールの陣取りゲームだが、これが凄く面白い。盤上に4色のピースが広がるダイナミズム。相手のピースを上手くすり抜けた時の快感。更にアブストラクトゲームでありながら重いゲーム展開になる事が少なく、比較的誰とでも気軽に楽しく遊べるのだ。


 アブストラクトゲームは、まさに玉石混交である。傑出したモノもあれば逆に駄作と言ってよいモノもある。しかし、これはある意味しかたが無い事かもしれない。なぜならば、ゲーム展開をドラマチックにする「運の要素」というスパイスをあえて使用していないゲームだからである。だからこそ、私は良質のアブストラクトゲームやその作者に対しては畏敬の念を感じずにはいられない


(私がお気に入りのアブストラクトゲーム
ブロックス
・ヘイザッツマイフィッシュ
・デュボン


ブロックス (Blokus) ボードゲーム

ブロックス (Blokus) ボードゲーム


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