卓上遊戯創造館別館

ボードゲームの紹介等

タイトル名について考える。


 今日はボードゲームのタイトル名について考えてみる。ドイツ産と日本産のボードゲームのネーミングを比較してみるとそれぞれ特徴があって面白い。


 まずドイツ産のものであるが、比較的地名や文化遺産等をタイトルにしたものが多い。最近のドイツゲーム大賞を受賞した作品だけでも「カルカソンヌ」「アルハンブラ」「ナイヤガラ」の3作がそれに該当する。それ以外にも「プエルトリコ」「マンハッタン」「イエローストーン」等、著名なタイトルだけでもきりがないくらいだ。また「アウグスブルグ」「カエサルクレオパトラ」等、歴史的な出来事を題材にしたゲームも多い。


 一方、日本産のボードゲームはどうだろう。地名や文化遺産をタイトルにしているものはほとんどない。その代わり日本のものは、キャラクター名を冠につけているものが多いのが特徴的である。「ドラえもんの何々」「ポケットモンスターの何々」、また人生ゲームやモノポリー等の日本で知名度の高いゲームも、キャラクターを乗せ変えただけバージョン違いのものがいくつも発売されている。特に笑ったのがカプコンの「ロックマンエグゼカタン」だ。なんのためにロックマンを載せたのかさっぱり理解できない。キャラクターを無理やりつけたために、ボードの視認性が悪くなっていたりする所等はご愛嬌だ。


 この様に、タイトル名を比較しただけでも、なんとなくドイツと日本のボードゲームの標的顧客層の違いを感じる事ができる。地名や文化遺産等をタイトルにしたドイツゲームは、大人向けのイメージがするし、キャラクターの名前をいたずらに盛り込もうとする日本ゲームは、どことなく子供向けのイメージがつきまとう。


 ドイツでは、老若男女を問わず親しまれているボードゲームも、日本ではまだ、子供を対象にした玩具の一種ぐらいの位置づけなのだろう…