卓上遊戯創造館別館

ボードゲームの紹介等

ボードゲーム業界の将来に一抹の不安

stelmos2006-01-28

 ボードゲームは、数ある娯楽の中で最もお金の掛からないレジャーの一つではないでしょうか。先日、浪速区民センターで開催されたシュピールプラッツの例会に参加しましたが、例会の会費300円で一日中遊び倒しました。今時、一日300円で遊べる娯楽なんてそうはありません漫画喫茶やスポッチャ等のレジャー施設でも1時間400円程度で、一日遊べば数千円は掛かります。パチンコ・パチスロ等を一日しようものなら下手をすると数万円ぐらいはあっと言う間になくなります(勝つ場合もたまにはあるでしょうが…)。


 にもかかわらず、これだけ安くて楽しい娯楽であるボードゲームがメジャーにならないのはなぜでしょう。 様々な理由が考えられますが、それを提供する側が儲からないというのも原因のひとつではないでしょうか。例えば、パチンコ店のチラシ等は毎日のように入っています。ラウンドワンなどの娯楽施設のCMなどもよく見かけます。このように宣伝広告を盛んにできるのも、それに見合った売り上げと利潤が確保できるからではないでしょうか。それに引き換えボードゲームはどうでしょう?人生ゲームのCMぐらいはたまには見かけますが、ボードゲームショップのマス媒体のCMなどは見かけた事がありません。ゆえに世間の知名度も上がらず、マイナーな娯楽となってしまったのかもしれません。現在のボードゲーム市場はビジネスモデルが確立しておらず、メーカーサイドも流通サイドも手探りの状態だと思います


 同じアナログ系のゲームでも、「マジックザギャザリング」や「遊戯王」等のトレーディングカードゲーム等はビジネスモデルとして確立したものがあります。よってメーカーサイドも安心して新作を供給し、人気も一定のラインを保ち続けています。それに比べてボードゲームはどうでしょう… 「カプコン」「エポック」「ビバリー」「グラパック」…等、一度は意気込んで広めようと立ち上げたものの、現在は尻すぼみ状態になっています。おそらくあまり採算がとれなかったからだと想像されます。いくら面白い娯楽のボードゲームであっても、適正な利潤を獲得できなければ、企業は継続的に展開できません。儲かってこそ続けられるのです


 せっかく、一筋の光明が見えてきた日本のボードゲーム業界も、このままでは再び衰退する危険性が大ですコアなファンが購入するだけでは、業界を発展させるだけの売上パワーにはなりません。もっと広く一般庶民に親しんでもらえるようにしなければなりません。そのためにはどうしたら良いのでしょうか… 私自身も確固たる指針は思い浮かびません。しかしながらこれからは、少しずつこの辺の事も意識していきたいと思います。